現在、国内において日本語指導が必要な子どもたちは
把握できているだけで5万人以上とも言われています。
(それ以外にも不就学状態にある外国人の子どもが全国で2万人
にものぼるというデータが文科省から出ています。)
現在、彼らを取り巻く環境は、以下のようなものがあります。
・ 先生が授業で話している内容が理解できず座っているだけの状態
・ クラスメイトともコミュニケーションがとれない
・ 先生は授業についていけない1人のために授業を止めるわけにもいかず、
また彼らのような子どもを支援するためのノウハウもないため置いてけぼり
・ 彼らの親の多くは非日本語話者、あるいは日本語を解すものの日本での就学経験がない
・ 親子での会話は母語が主で、日本語での子どもの学習指導(宿題の手伝いなど)を親ができない
これらのようなことが、日本の教育現場において実際に起きているのです。
現在、彼らへの学習支援のニーズは高まってはいるものの、大半がボランティアによって行われ、専門性・継続性・責任性に乏しいものとなっており、支援活動も1〜2週間に1回程度と十分なものではありません。また、自治体、学校によって内容や方法にバラつきがあり、何の支援も受けられない子も少なくありません。